ドラマを見てワクワクした話

ドラマは全部観ている。

と言ったらさすがに言い過ぎだけど

ここ数十年の地上波の連続ドラマの1話は本当に全部観ている。

なんならMXのオリジナルドラマだって1話は観る。

 

今年もまた新しいドラマがたくさん始まった。

大量に溜まったドラマを順番に観る中、

「グレイトギフト」の佐々木蔵之介さんは医龍を思い出してしまうな…

などと思っていたら

物語の展開も面白くて

「これは次の台本をもらうのが楽しみだろうな」などと

なぜか中の人たちの目線でワクワクしてしまった。

脚本家は黒岩勉さんです。

 

そしてもう一つ。

私は観る人であり書く人でもあるのだけど、

「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」の2話で

興奮したセリフがあったので書き留めておく。

タイトルにある”父”は西島秀俊さん、”私”は芦田愛菜さん。

芦田さんは西島さんを拒絶している、という状況で

大量のリンゴをどうやって食べたいかという話題の中、

芦田さんは「アップフェルシュトゥーデル」という

およそ父には作れないであろうお菓子の名を挙げる。

求婚者たちへのかぐや姫ムーブをかまされたことにもめげず、

なんだかんだあってアップフェルシュトゥーデルを無事作り、

娘が食べる瞬間を物陰でうかがう西島さん。

食べた芦田さんが何と言ったか。

「おいしい」ということは伝えないといけない。

でも、相手が目の前にいないとは言え、それを素直に言える関係性ではない。

「お腹が空いてるだけ」などうそぶきつつ、おかわりをする

という表現はあると思う。でも尺を食ってしまう。

その点でも見事だった。

 

「うまいんかい」

 

この一言。

もちろん芦田さんの表情も言い方も良い。

むちゃぶりに父が応えるところまでは想定内だったんだ

という”娘”の”父”観も垣間見えて痺れた。

脚本は大島里美さんです。

年始は明るい、わけじゃない

Netflixで「ジミー・サビル」を観た。

イギリスBBCの人気司会者が、実はとんでもない性犯罪者だったというドキュメンタリー。

 

どの国においても、こういう状態が何十年も温存されてしまうのは

構造的な理由があるのだろう。

つまるところ、権力を持つ者に都合が良い。

 

スマホの登場により、録音、録画はかつてに比べて格段に容易になった。

被害者側が「証拠」を持ちうる可能性が増えた。

性犯罪に限らず、このことは犯罪、悪事の抑止力になると期待を持った。

 

News Connectというポッドキャストで、

「2024年はAIと選挙」という話を元日に聞いた。

音声も動画もフェイクの精度が上がり、何が本物かわからなくなる。

「真実」の敗北。

つまるところ、権力を持つ者に都合が良い。

持たざる者がようやく手にした「証拠」は、するりとその手から逃げていってしまうのか。

 

年始からどんよりした気持ちを

ブログ一発目に綴るのもどうかと思うが

このポッドキャストを聞いた直後に能登地震が発生し、

いまだ連絡のつかない方も多い。

2日、3日、4日も心休まらぬ事故、事件が続いた。

どんよりしたまま、どうにか生活を続けていくしかない。

今は想像のできない、明るい未来を願って。